県特定家畜伝染病防疫演習が実施
 〜 宮古支部が実動演習に参加 〜
平成26年2月21日

口蹄疫について説明する安里課長 

重機オペレーターとして支部会員が活躍した
 沖縄県主催の「第4回沖縄県特定家畜伝染病防疫演習」が2月21日、宮古島市で実施され県農林水産部を中心に土木建築部、県警本部、宮古島市、多良間村等の市町村と獣医師会、家畜改良協会などが参加し、沖建協からも宮古支部(豊見山景順支部長)会員50名余が防疫協定に基づき参加した。
 演習は、感染性が高い口蹄疫の発生を想定したもので、口蹄疫について学ぶ講習会と、対策本部や消毒ポイントの設置、病気にかかった牛の埋却処分などの初動防疫対応を演習形式で確認した。
 講習会では、農林水産部畜産課の安里佐知子課長が挨拶し、「畜産業は県にとって重要な産業であると共に、近年では観光資源としても注目されている。伝染病から産業を守るため、早期の初動防疫により伝染病の拡大を最小限にとどめ、ウィルスを常在化させないことが重要」と述べ、初動対応の重要性を指摘した。
 口蹄疫について安里課長は、「伝染力が極めて強く、蔓延すると長期にわたって畜産業の生産性を低下する」などと危険性を強調したうえで、「近隣の台湾では原因となる口蹄疫ウィルスの常在が指摘されている。本県にとって最も警戒すべき疾病」と注意喚起した。
 初動防疫演習では対策本部の役割をもつ防疫ステーションや消毒ポイントの設置、埋却実働演習などが行われた。宮古支部会員はパワーショベルやブルドーザー、ダンプ、クレーンなどのオペレーターとして埋却実働演習に参加した。
 演習ではあらかじめ磁気探査が行われた埋却地に、牛23頭を埋却するのに必要な幅4m、長さ15m、深さ3mに及ぶ埋却溝を宮古支部会員が掘削。さらに、ウィルスの拡散を防ぐためブルーシートを敷設したり、石灰で覆うように模擬家畜を埋却するなど、マニュアルに従って作業を完了した。
 演習を見守った本部の源河忠雄局長代理は、「感染拡大を防ぐためこれだけの措置が必要と知り家畜伝染病の恐ろしさを肌で感じた。畜産業は本県の重要な産業。建設業がこのような形で貢献できて幸い」と述べ、防疫にも活躍する建設業の役割を強調した。
 また、協会では新たに構築した、スマートフォンやクラウドを活用する防災システムを試行し、連絡や情報共有が速やかに図れるかを検証した。検証の結果、被災地から離れた場所で被害状況を把握し、対応等の協議などが図れリスク分散に役立つことも確認出来た。



  このページの先頭にもどる