「建設業経理事務士」の資格取得を支援
 〜 建設業入職をバックアップ 〜
平成24年9月13日

合格した生徒らとの記念撮影

 協会では、建設業者のニーズに対応した人材育成を行うため工業高校生の資格取得支援を試行した。実施したのは、「建設業経理事務士」資格を取得するための特別研修会について、受講料の一部を負担する支援策で、同資格取得への協会からの支援は全国でも初めて。8月の夏休み期間中に、県立沖縄工業高校の生徒を対象に、同資格の3級及び4級の研修会を実施。受講した1年生から3年生までの生徒82名が4級に合格し、そのうち66名が3級に挑み64名が合格を果たした。
 9月13日に行われた合格証書授与式には、下地米蔵会長と小谷和幸常務理事、源河忠雄総務部長らが出席し、同校の山城邦定校長と共に合格を祝った。
 下地会長は、「楽しい夏休み期間中に勉強に励み大変だったと思うが、合格率97%の成果に大変喜んでいる。建設企業は道路や建物など、生活を支える重要な役割を担っている。皆さんのように意識が高く優秀な人材に業界に飛び込んでもらい、共に社会貢献に努めていければ幸い」と述べ、合格者を激励。
 同校建築科3年の末吉亮也君は生徒を代表して、「取得した資格を社会で活かせるよう、今後も努力していきたい」と意気込みを語り、山城校長からは、「現場見学会やインターンシップへの支援に加え、資格取得に対する支援も行っていただき感謝している。教育現場でも、このような連携を通して、企業側のニーズを理解し、ミスマッチをなくすよう努めていきたい」との謝辞が伝えられた。
 建設業経理事務士は、建設業簿記や原価計算等の習得と関係法規の理解が求められる。それを工業高校生が習得することでコスト管理を身に付けることになり、採用する企業においてもコスト意識を持つ人材は建設現場で大きな力となる。また、企業は現場の実務に必要な国家資格を持つ人材を求めているが、工業高校では技能資格が重視されているため、教育現場と企業双方のニーズの調和が可能。
 今後協会は、学校側に資格を取得した生徒の就職状況や、採用した企業に対してアンケート調査を実施し、資格取得の効果を検証すると共に、対象校を拡大していくとしている。



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