米軍発注工事に関する研修会 (STEP 2)
 〜 入札時の契約実務を演習 〜
平成23年12月15日

6グループに分かれて作業を行った

 米軍発注工事入札と、その契約手続きに関する2回目の研修会を12月15日、建労センターで開催した。本研修会は3回にわたって行われるもので、前回に引き続き嘉手納基地空軍契約事務所の比嘉弘契約官が講師を務め、今回は工事入札についての実務を学んだ。
 研修会冒頭、本協会の源河忠雄総務部長が挨拶し、本講習会の意義について、「国交省は地方中小建設企業の海外展開事業を推進しており、県も東アジア地域への事業展開支援を新たな振興計画の中に掲げている。県内の米軍発注工事を請け負うことで、海外事業を展開するためのノウハウが蓄積できることと思う。」と述べ、更なる事業展開の可能性についても言及した。 
 また、今回は日経ビジネス工学院とキリスト教学院大学で英語を学ぶ学生6名が翻訳サポートとして参加。源河部長は、「就業意欲が高い学生さんが参加している。学生さんには建設業界でも英語を活かして働けることを知ってもらい、また、業者も県内の優秀な人材を見つけるチャンスとして、双方にとっていい機会になることを期待している」と語った。
 研修会は、参加者30名が6グループに分かれ、各グループに1名ずつ翻訳サポートの学生が配置。前半に同事務所の山入端圭氏が前回の復習を兼ねて入札の概要説明を、後半にワークショップを開催して、実際の入札手続きを演習した。
 山入端氏は説明の中で、建設工事の発注契約は3通りあるが、オプション年付き複数年契約による発注が殆どで、「Indefinate Delibery Indefinite Qantity(IDIQ)」と「Indifinate Delivery Requirement(Requirement)」のいずれかで契約を行うと説明。ほかの契約事務所の入札案件にも共通する事項であることも付け加えた。
 IDIQは発注数量の上限と下限があらかじめ設定されており、契約後1年間にわたり工事の発注が全くなかった場合でも、下限設定分の数量が保証されているため、その分の利益を受けることが出来る。これに対してRequirementは、契約(発注)数量が暫定的で保障がないため、利益を受けることが出来ない。さらに前者は、条件次第で複数の企業による落札が可能であるのに対し、後者は一社のみに限定されていると説明があった。
 ワークショップでは、比嘉契約官が入札時に公示される書類の説明を行い、参加者らは日本語訳を書き込んで雛形を作成。その雛形をもとに、グループ作業で入札書類のサンプルを読み解いた。また、実際に参加するために必要となる企業認識コードの取得方法を解説し、次のステップ3までにCCR(会社情報を登録するためのホームページ)の登録作業に必要となる書類を揃えておくよう指導を受けた。
 比嘉契約官は、「落札できなかった場合は不落札通知が郵送されるので、3日以内であれば説明を求めることが出来る。是非利用した方がいい。」等、アドバイスを幾つも与え、「県内企業さんが入札参加出来るよう、可能な限り案内をしていきたい。」と意気込みを語った。
 受講者は「数年前までは受注していたが、ブランクがあいてしまった。一から体制づくりをしようと思い参加した」「入札に参加したことがない。前回から引き続き参加しており、頑張って入札まで出来るようになりたい」と感想を語り、入札への参入に意欲を見せた。
 受講者は「数年前までは受注していたが、ブランクがあいてしまった。一から体制づくりをしようと思い参加した」「入札に参加したことがない。前回から引き続き参加しており、頑張って入札まで出来るようになりたい」と感想を語り、入札への参入に意欲を見せた。




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